手作りということ

「建築模型」と一括りに言っても素材から製作工程、仕上がりに至るまで多種多様な物なのですが

特に弊社のようなスチレンボードをベースとした建築模型というのは手作業の部分が大きなウェイトを占めています。

 

つまり「手作り感満点!」ということになるんですね。

 

ですが私、この手作り感バリバリということがつい最近まで劣等感のように感じていたのです。それは何故か…

 

そもそも私が模型の世界に足を踏み入れたキッカケというのはプラモデル、それも「ガンプラ」なのですがこの「ガンプラ」がですね

 

「いかにリアルさを追求してそれを表現するか」

 

みたいな風潮がありまして、それを追求していく中で

 

「模型というのはリアルな方が良いに決まってる!」

 

という固定観念みたいなものが私の頭の中に出来上がったのです。

 

そうなると私が商売でやっているこの建築模型というのは、まず素材が紙ですから出来上がった模型の質感が

 

本物とあまりにも違う!

 

ということになるわけです。実際に手にとって見ていただければ判ると思うのですが、紙でできている家というのはホント!手作り感丸出しな雰囲気なんです。

 

模型=リアルな物 と頑なに思い続けていた私は、つい最近までこの紙で出来た家を見るたびに、心に変なモヤモヤしたものを感じていたのです。

 

ところが、何かキッカケがあったワケではないと思うのですが、この紙模型…紙で出来ているから良いんじゃね?!

 

と感じるようになってきました。

 

21世紀もかれこれ10年以上過ぎた現在においては、模型を取り巻く環境も大きく変わってきました。

 

最新の事情としては「3Dプリンター」などを使えば信じられないような精度の模型を作ることもできます。

 

出力された模型を見たことがありますが、それはもう!細かいところまでしっかりと表現されていて、とても紙模型では表現力・精細さという部分では敵わないと思います。

 

ですが…なんか寂しいんですよね。

 

完璧すぎて無機質なカンジがするんです。

 

負け惜しみじゃないですよ。

 

建築模型の中でも特に「住宅模型」ではほとんどの場合、その模型の所有者である「施主」がいるんです。

 

その施主というのは旦那様であり奥様でありその子供たちだったりするわけです。

 

そういう方々に3Dプリンターで出力されたある意味「完璧すぎる模型」をみせられて心が踊るのだろうか?ワクワクするのだろうか?

 

…なんて思ったんです。

 

やっぱりですね、確かにビシビシに完成度の高い模型も良いですが、こと住宅模型に関しては我々が提供しているような「あったか~い紙模型」もアリなんじゃないでしょうか?

 

この紙で出来た住宅模型には他のどれとも競合しない独特のインパクトがあるような気がするんです。

 

まぁだからと言って模型全般が大好きな私としてはあらゆる表現方法を模索していきたいと思っていますから、この3Dプリンターもそうですが新たな表現手法というのは積極的に取り入れていきたいですよね。